突然ですが、仰向けに寝てお腹を上部から下っ腹まで指で押してみて下さい。
指が第一関節まで入らないほど硬い状態であったり、痛みを感じる部分があるかもしれません。
実はそれ、体にとってとても危険なサインなんです。
そこで今回は、下っ腹等が硬い原因とそれによる症状、さらに対処法までをご紹介します。
まずはお腹を押してみよう!
お腹の中には胃や腸など、様々な臓器が詰まっています。
さらに下っ腹のそばには骨盤もあります。
医学に詳しくない人でも、臓器や骨盤が健康上とても重要なことは知っていると思います。
しかし、外からは見えないだけに、どんな状態になっているのかが分かりにくいですよね。
そんなお腹の内部の健康状態を簡単に知ることができるのが、触診、つまり指でお腹を押してみることです。
やり方は簡単。
仰向けに寝て3本の指でお腹の様々な部分を押してみてください。
強さとしては指の第一関節くらいまでが入るように押すのが目安です。
このようにしてお腹の上部、おへその周り、下っ腹など、様々な場所を押してみた時、痛みを感じたり硬いと感じたりする部分はありませんか?
もし痛みを感じたり、硬いと感じる部分があったら、それは危険なサインなんです(>_<)
肋骨の近くが痛いor硬い場合は・・・
お腹の上部、つまり肋骨の近くが痛いor硬い場合は、胃や肝臓の不調が考えられます。
例えば、食欲がなかったり、常にムカムカするようなことはありませんか?
胃や肝臓の働きが鈍くなり調子が悪くなってくるとそのような症状が出やすくなります。
原因としては、
- 暴飲暴食
- 大量の飲酒
- 冷たい飲み物や食べ物の摂り過ぎ
- 就寝中の腹部の冷え
- 油っこい食事
- 食事中によく噛まない
- 胃や肝臓周辺の筋肉のコリ
などが考えられます。
ようするに胃や肝臓に負担がかかっている状態なのです。
症状が軽いうちは食欲不振、夏バテなどで済みますが、この状態を放置しておくと、胃潰瘍や肝硬変など重大な疾患にかかってしまうこともあり得るので、できるだけ早期に解消する必要があります。
- 消化に良い物を食べる(お粥やスープ等)
- 温かい物を食べる(飲み物も)
- 就寝前の食事を軽めにする
- お腹を冷やさない
- 最低でも週1回はお酒を飲まない日を作る
- 腰を回すような体操・ストレッチをする
個人的におすすめなのが、温かい飲み物を飲むことです。
気温が上がってくると冷たい飲み物をグイっと飲みたくなりますが、あれは胃にとても大きな負担をかける行為です。
飲み物はできるだけ体温に近い物を飲むようにすると良いですよ!
おへその周りが痛いor硬い場合は・・・
おへその周りが痛いor硬い場合は、小腸の働きが低下していると考えられます。
便秘や下痢、むくみ、顔に現れる吹き出物などの症状は出ていませんか?
小腸の働きが低下すると老廃物の排出が滞りますから、そのような症状が出やすくなるのです。
原因として、
- 過度のストレスや疲労
- 血液やリンパの流れが悪くなっている
- 不規則な食事
- 運動不足
などが考えられます。
最近では腸内環境の改善が健康に大きく影響するとして注目されているくらいですから、小腸の働きが低下しているのを見過ごす訳にはいきませんよね。
また、小腸の働きが低下している状態は太りやすいとも言われています。
<おへその周りが痛いor硬い場合の対策>
- 入浴中にマッサージをする
- ふくらはぎの筋肉を鍛える
- 腸もみマッサージをする
- 乳酸菌や食物繊維を多く摂取する
この中で即効性があるのは腸もみマッサージです。
腸もみマッサージは主に便秘の症状を改善するためのものですが、同時に小腸内の老廃物を排出してくれるので、小腸の機能が回復します。
一方、長期的な視点では、乳酸菌や食物繊維を多く摂ることも大事です。
ヨーグルトや納豆、キムチなどの発酵食品では乳酸菌を、キャベツやこんにゃくなどでは食物繊維を摂取することができますよ!
また、中高年の人はふくらはぎの筋肉が衰えている可能性が高いです。
ふくらはぎの筋肉は第二の心臓とも呼ばれていて、血液やリンパを体中に送り出す働きをしています。
そのため、ふくらはぎの筋肉が衰えてくると血液やリンパの流れが悪くなり、老廃物が体内に溜まりやすくなります。
最終的にそれらの老廃物が大量に小腸に集まり、小腸の働きが追い付かなくなることで機能が低下してしまうのです。
下っ腹が痛いor硬い場合は・・・
下っ腹が痛いor硬い場合は、内臓下垂、便の貯留、骨盤の内の不調が考えられます。
例えば、便秘症、冷え性、太りやすい、ポッコリ下っ腹などの症状で悩んだことはありませんか?
これらの症状はすべて内臓下垂や骨盤のズレが影響しているのです。
原因として、
- 座っている時の姿勢が悪い
- 腹部の筋力低下
- 水分の摂取量が少ない
特に中高年の男性はポッコリとした下っ腹に悩んでいる人が多いと思います。
体全体が肥満体ならばカロリーオーバーによる脂肪が原因ですが、下っ腹だけがポッコリと出ている人は、脂肪よりも内臓下垂と腹部の筋力低下が原因だと思われます。
<下っ腹が痛いor硬い場合の対策>
- 骨盤矯正をする
- 腹筋を鍛える
- こまめに水分を摂る
デスクワークが増えた現代において、骨盤がズレている人が非常に多いと言われています。
これは座っている時に足を組んだり、背もたれにもたれかかることが原因です。
骨盤がズレていると便秘や冷え性、肩こり、疲れやすい、太りやすい等、様々な症状が出ますので、一度整体院にいって診てもらうのが良いかもしれませんね^^
また、整体院で骨盤を矯正してもらっても、腹部の筋力が低下していると簡単に骨盤がズレてしまいます。
さらに、内側の筋肉(=インナーマッスル)が衰えていると内臓下垂(=内臓が垂れ下がって前に出てくる)になります。
内臓下垂はポッコリ下っ腹の原因の一つですし、インナーマッスルが衰えてくるとその周りに脂肪や老廃物が不着しやすくなります。
中年太りはこれらの症状が複合的に影響したものなのです。
なので、ジムに通ったり器具を使って、腹部の外側と内側の筋肉をしっかりと鍛えておく必要があります。
腹筋は比較的発達しやすい筋肉ですから、これを機にしっかりと割れた腹筋を目指すのも良いかもしれませんね!
まとめ
お腹を指で押してみた時に痛いと感じたり硬いと感じた場合は、内部に異常があるサインです。
お腹のどの部分かによって原因と対策がことなりますから、本コラムの内容と照らし合わせて、しっかりと対策してくださいね!